授業のモニタリングとして、実習後にアンケートを実施しました。
以下は今回のアンケートの実施内容および結果です。
- 対象 :高校1年生女子35名
- 回収率:100%
- 質問数:13問
- 内容 :対象者のバックグラウンド、本授業に関する評価、授業を受けての今後の進路について
- 結果 :
平素から理数科への興味関心が高い生徒には、内容は無理なく理解できるレベルであったが、
授業方法や環境の整備の点で改善すべき点がありました。本授業を通じて将来研究者や技術者を
希望する生徒も出てきており、授業実施の意義はあったといえます。
今回の対象は進路選択を終えた高校1年生であり、その内訳は下のQ.4に示されている通り、7割以上が理系選択者です。
Q.5で将来希望する職業を任意で記入させたところ、研究者と公務員が最も多く、次いで薬剤師、
バイオ関係・宇宙関係・法律関係があがりました。一方Q.3では主要5教科の好き嫌いについて5段階で
評価させたところ、数学および理科を「好き」「やや好き」と答えたのはそれぞれ全体の約6割でした。
では次に本授業に関する評価を検証します。
Q.6では「本授業全体の感想」ならびに「授業の分かりやすさ」の2項目について10段階で評価させています。
数値が大きいほど評価が高くなり、その結果は以下の通りです。授業全体の評価は平均8.2と高い値ですが、
授業の分かりやすさは平均7.3と若干値が下がりました。
生徒がこのような評価をした理由は、任意で記入した回答に示されています。
【良かった点】
- 実習をすることができた(4人)
- クイズが用意されていて良かった/パソコンを扱うことができた(各3人)
- CTとMRIの違いが分かった(2人)
- 講義の内容が分かりやすい/言葉遣いがわかりやすい(各1人)
【改善すべき点】
- 講義の際、声を大きくしてほしい(2人)
- 講義の際、話し方が単調だった/実習の際、手際良くしてほしい(各1人)
これらの意見をまとめると、授業全体としては一定の高い評価を得ることができました。
特に実習に関する満足度が高いことがその事実を証明しています。講義の内容も、
生徒の理解を深めるために作成したクイズが評価されています。
しかし、一方で講義の際に声が小さく、話し方が単調であったという指摘もあり、
プレゼンテーションの方法および内容を再検討する余地があります。
最後にQ.8では「本日の授業に参加して、将来研究者や技術者になりたいと思ったか」を
尋ねたところ、大きく3つの回答に分かれました。
- 以前からなりたいと思っていた 10人
- 本日の授業に参加してなりたいと思った 6人
- どちらともいえない 18人
この回答から、生徒にとって、本授業に参加することと、将来研究者や技術者を目指すこととの間には
ギャップがあることは確認できましたが、それでも、今回新たにこうした進路に興味をもつ生徒が全体の
2割近くいたということは、本授業の開催意義に沿っており、良好な結果であったといえます。